“実際の建築物を見て学ぶ”
2021年8月13日。
台風並みの低気圧が近畿地方に訪れている竹原集落に大学生が訪れました。
この日は激しい豪雨が降る中でしたが、京都から京都工芸繊維大学の大学院生、京都橘大学の大学生のみなさんが本プロジェクトの現場である古民家を現地視察しに来てくれました。
“地域”と”大学”のつながり長年続いている洲本市。
京都工芸繊維大学は、五色町にある古民家を活用した施設”ついどはん”のリノベーションの時に活躍してくれた大学です。
コロナウイルスによる制限下の中でしたので、これまではオンラインで古民家のリノベーションについて学生らと意見を交わし、アイデアを検討してきました。
かねてより学生らとの情報を共有するWebサイトを立ち上げ写真や動画をオンライン上で共有していました。
とはいっても実際の建物を見ないとアイデアやイメージを組み立てていくのは至難の業です。
今回は感染症対策を実施の上、京都工芸繊維大学・京都橘大学の学生のみなさんが実際の建物の内観や材質、古民家の周りの風景などを視察しに来てくれました。
当日は母屋・門屋(物置)・倉庫・牛舎をぐるっと回りながらリノベーション後の用途について解説をしていきました。
普段、建築に関わる学びをされている学生のみなさん。
机上の学びとは異なり、実際に柱や壁に手を当て構造を確かめていきます。
長さを測ったり、叩いてみたり図面に書いてある内容を1つ1つ確かめるように上から下までじっくり見ていらっしゃったのが印象的でした。
屋根裏を確認し、梁がでている構造が趣があって良い、そんな意見もありました。
土砂降りの雨の中の現地視察であったため、建物の外の状況までは十分確認することはできませんでした。
しかしながら、オンライン上で見ていたものを”自分の目”で見て確かめた学生のみなさんには、きっと私には見えない学びがあったのだろうと、彼ら彼女らの表情から感じることができました。
さて、”今回も”とはなりますが、地域おこし協力隊員一人の力では思うように片付かない古民家の残置物撤去作業を京都工芸繊維大学・京都橘大学のみなさんにお手伝いいただきました。
今回は、まだ手の回っていない屋根裏と牛舎内の残置物の分別作業を行いました。
今回の作業エリアの分担とごみの分別方法について共有した後、学生と先生、洲本市職員、地域おこし協力隊のみんなで汗を流しながら1時間ほど作業を行いました。
特に、屋根裏には残置物がかなり残っており、骨が折れる作業になります。
屋根裏には、建具や角材など大きなものがたくさん残っていました。
また「なぜこんなものが?」というものが屋根裏にはたくさん置かれておりました。
屋根裏からでてきたものを見てみると、到底地域おこし協力隊の私一人では運び出せなかったなと、今回学生のみなさんに手伝っていただくことができ、胸をなでおろしました。
牛舎も昔の冷蔵庫や以前使われていただろう農業用具などが大量に残っており、1つ1つ運び出して分別を行いました。
昔話に聞くような大きな手作りの木槌もでてきたりしました。
(持ってみるととっても重たいです…)
次々にものが運び出され、倉庫内の角材・端材の山もあっという間に高くなっていきます。
1時間も片づけを進めると、ほとんどものを運び出すことが出すことができました。
屋根裏は見ての通りきれいさっぱりものがなくなりました。
多くの大学・学生のみなさんの力を借りながら進んでいる本プロジェクト。
まだまだ始まったばかりですが、これからもたくさんの方の力をお借りしながらコツコツと進めて参りたいと思います。
*京都工芸繊維大学・京都橘大学では、感染症対策を実施の上活動に参加しております。