〇はじめに
先日、洲本市域学連携事業推進計画書(以下、推進計画とします。)が、「一般社団法人 日本計画行政学会 第19回計画賞(以下、計画賞とします。)」において、入賞を受賞いたしました。
この記事では、計画賞へ応募するまでの経緯や苦労、応募に当たっての想いについて紹介します。
〇応募の経緯
以前の記事でも紹介しましたように、昨年8月、推進計画のお披露目会を開催し、S³より推進計画の紹介と市長への上申を行いました。
推進計画に関するこれまでの経緯については、過去のバンカランカの記事をご参照ください。
お披露目会が開催されたまさに同じ時期、はじめくんより、計画賞の存在をご紹介いただきました。計画賞への応募は、推進計画をより多くの方に知っていただき評価いただくと同時に、洲本市のこれまでの域学連携事業の成果を対外的に発信することができる絶好の機会となると思いました。
紹介いただいた後、応募をすぐに決定し、準備を進めていきました。
〇応募・発表準備
応募にあたっては、主に次の2点を意識して準備をすすめました。
1点目は、推進計画の優れている点や特徴、今後の課題等について改めて明確化・言語化を図ることです。域学連携事業の計画書としてどのような点が優れているのか、また、今後計画の遂行にあたって予想される課題、さらなる改善のための具体的な方策についても検討を重ねました。最終的に、以下のように、「推進計画の特徴・特に優れている点」について、整理しました。
【特徴及び優れている点】
・S³の提案により策定プロジェクトが開始し、S³と洲本市の共同で推進計画を策定したこと
・2月合宿の開催を中心として、域学連携に携わる多様な関係者の声が反映されていること
・属人的・慣習的で明文化しにくかった理念やノウハウを明文化することで、「域学連携推進システムの強化」を図ったこと
2点目は、分かりやすく見やすい応募資料・発表資料を作成することです。
応募資料では、推進計画に挿入された図表や、活動の写真を多用することで、分かりやすい資料の作成を心掛けました。
また、15分という短い発表時間の中で、聴衆の印象に残る発表を目指しました。2月合宿にて作成された動画を取り入れたり、特に伝えたい内容の選択・発表スライドの工夫を行ったりしました。
準備を進める中で、昨年の12月、計画大賞への応募が契機となり、推進計画は洲本市の公式な制作物として位置づけられました。計画大賞への応募へ向け、洲本市をはじめ、多くの方からご支援をいただきました。
〇当日&結果発表
発表会は、東京都内の某所にて開催されました。
日本計画行政学会が主催、かつ、今回で19回目を迎える伝統ある計画賞ということで、会場は厳かで独特な雰囲気につつまれていました。
当日は、予備審査を通過した6つの計画とその策定団体が、現地またはオンラインにて計画の発表を行いました。
発表は、私とはじめくんで分担して行いました。はじめくんから洲本市の紹介とこれまでの域学連携事業の成果について、私から推進計画の策定経緯とその内容や特徴について発表しました。
私の発表パートでは、推進計画がなぜ策定される必要があったのか、また、その策定過程や内容における特色について、特に詳しく紹介しました。
〇結果発表
すべての発表が終了した後、審査委員のより最終審査が行われ、その場で表彰が行われました。
審査の結果、推進計画は「入賞」をいただくことができました!
http://www.japanpa.jp/prize_epa/past-plans.html
目標としていた最優秀賞には惜しくも届きませんでした。しかし、これまでの洲本での域学連携の実績や成果、そして、洲本の皆様のお力添えのもと完成した推進計画を、このような形で対外的に評価していただくことができました。改めまして、洲本の皆様と推進計画策定にご協力をいただいた関係者の皆様に感謝を申し上げます。
〇終わりに 発表を終えての感想と今後の展望
最後に、応募・発表を終えての感想とこれからの見通しについて簡単に記します。
当日の発表はもちろん、一連の計画大賞への応募の過程を通して、改めて推進計画の位置づけについて、整理することができました。推進計画の策定により、理念や基本目標、10の施策、域学連携の推進体制を改めて言語化・明文化することで、連携大学や各地域の「横のつながり」の強化を図りました。推進計画には、今後の域学連携の各事業を進めていく「道しるべ」としての大きな役割を果たすことが期待されています。
また、計画大賞の発表会では、他地域の先進的な計画や、その策定過程について学ぶことができました。より多くの住民をはじめとする関係者を巻き込んだ計画づくりの方策や計画の実効性担保、中長期的目標の設定等々、洲本の推進計画にも活用していきたいポイントを数多く学ぶことができました。
現在、推進計画は第一段階である「浸透期」にあります。まずは域学連携に携わる関係者、そして、洲本の住民の方々に推進計画の存在を認知していただくことが重要であると考えています。計画大賞への応募・受賞も紹介しつつ、広報・周知を加速させていきます。
令和5年度には、洲本市の域学連携は10周年を迎えます。推進計画で掲げた10の施策についても、その多くが実現に向けて動き出しています。10年を迎えるにあたり、これらの新たなプロジェクトをさらに推進していくと同時に、推進計画がこれまでの洲本での域学連携の軌跡を振り返る一つのきっかけとなっていただけますと幸いです。